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地方議員の活動

子ども医療費助成拡充の陳情 各委員「趣旨は理解できる…」それなのになぜ?

2018-11-25
カテゴリ:北見市
福祉民生常任委で不採択
  子ども医療費助成の拡大を求める陳情を審査している市議会福祉民生常任委員会が15日、2回目の審議を行いました。
  委員会では、委員間の意見交換が行われ、川島委員長以外全員が発言しました。(1人の委員については欠席)
  各委員は「趣旨については理解」としながらも、財政負担が大きい、子育て支援では他にも課題を抱えていることなどを理由に「陳情の採択は難しい」と意見表明しました。
 日本共産党の熊谷裕委員は「制度拡充の必要性についての認識は市とも一致している。財政負担では、ここ十数年の推移で、制度拡充を行いながらも、市が実施した助成額は約五千万円減っている。また、多くの自治体が実施している」として採択すべきと意見を述べました。
  委員間の討論の後、熊谷委員が採択に対する賛成討論を行い(反対討論はなし)、採決を行いましたが、賛成少数で陳情は不採択となりました。
 
福祉民生常任委員会での各委員の発言
★宮末政則委員(市政クラブ)   趣旨については理解できるが、財政負担が大きく時期尚早ではないか。
★浦西孝浩委員(市民連合クラブ) 子育て支援への市民の思いは重く受け止める。子育て支援は医療費ばかりでなく、他にも課題を抱えている。少数であっても救われなければならない人もいる。限られた財政の中で調整し、判断していただくことが必要。今回については厳しいのかなと思う。
★高橋善治委員(絆・新しい風倶楽部) 内容については十分理解できると判断しているが、種々整備しなければならないものが多い。過度な診療や検査、投薬などの弊害も見逃せないと思う。また、いきなり中学生までというのも難しいと言わざるを得ない。
★鈴木建夫委員(市民クラブ)   行政のサービスはなんでも無料というのはどうかと思う。子どは平等であり、平等に取り扱うようにすべき。出ているものには私もある程度の共感はするが、財政的負担もそうだが、時期尚早ではないかという意見に賛成したい。
 
日本共産党熊谷裕議員の賛成討論(要旨)
 未来を担う子どもたち。どの子も健やかに育ってほしいというのは、子を持つ親だけでなく、市民みんなの共通の願い。
 しかし昨今、格差と貧困の拡大、それが子育てをする若い世代でより顕著になっていることから、子どもの医療に関する負担の重さを解消することが、大変重要な課題になっている。
 アレルギーを持つ子どもさんの親は「薬代の負担だけで大変」と訴え、子どもの口腔崩壊の要因に、親が医療費を負担できないことが挙げられている。
 市は「財政的な問題もあり、慎重な判断が必要」としながらも、「子育ての重要な施策と考えている」ことをくりかえし表明しており、子ども医療費助成の充実が必要だという認識では一致していると考える。
 現在全国の自治体の82%が、道内では全自治体の77%に当たる137市町村が子ども医療費助成の対象を中学校卒業までとしている。
 オホーツク管内で入院・通院とも対象が中学校卒業までとなっていないのは、北見市をはじめ4つの市町のみである。
 多くの街が、決して楽ではない財政事情のもと、それでも子育て施策の柱として、また、若い子育て世代が、安心して住み続けられる街づくりの主要施策として、頑張って財源を捻出し、この制度の充実をはかっている。
 新たに少なくない財政負担が必要になる。
 北見市の子ども医療費助成制度の進捗を調べたが、合併前の平成12年の北見市の子ども医療費の助成額は2億3千万円だった。その後、子どもの数の減少、道の補助金の増額、医療保険での自己負担割合の変更などもあり、昨年度(平成29年度)の子ども医療費助成額は1億8千万円。制度の拡大をはかりながら、実際の助成額はピーク時と言える時点から約5千万円減少、市の拠出する額も減ってきているのは事実。
 今、子育てをする若い世代のくらしの状況は、平成12年当時より、はるかに厳しさを増している。制度の充実・拡充のために市も一定の努力をする必要がある。
北見民報 11月25日 No.1249
日本共産党北見地区委員会
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