地方議員の活動
子ども医療費助成拡大の陳情、審議はじまる 新たな費用負担額示される
2018-11-11
カテゴリ:北見市
新婦人北見支部が議会に提出した「子ども医療費の無料化を通院・入院とも中学生まで拡大することを求める」陳情についての審議が、市議会福祉民生常任委員会で始まりました。
陳情者からの意見表明行われず
一回目の審議である10月24日は、まず冒頭に陳情者の意見を聞く場をもうけるかどうかについて審議され、日本共産党の熊谷裕委員は「市民の声をしっかり受け止めるためにも、陳情者からの意見を聞くべき」と求めましたが、「趣旨は十分理解しており、必要がない」という意見が多数を占め、陳情者の意見表明は行われないことになりました。
市の一般財源からの支出1億2000万円余
続いて、陳情に関する資料の説明が保健福祉部から行われ、それにもとづき各委員からの質疑が行われました。
現在の子ども医療費助成制度の道の基準と北見市の実施状況、また、昨年度の北見市の子ども医療費助成の決算状況が示され、かかった経費から道の補助金、自己負担分の金額を差し引いた、北見市の一般財源からの支出が1億2300万円余りであることが説明されました。
現在の子ども医療費助成制度の道の基準と北見市の実施状況、また、昨年度の北見市の子ども医療費助成の決算状況が示され、かかった経費から道の補助金、自己負担分の金額を差し引いた、北見市の一般財源からの支出が1億2300万円余りであることが説明されました。
新たに必要な支出は?
そして、無料の対象年齢の引き上げで、新たに必要となる費用の見込みとして、中学生まで入院・通院とも自己負担なしの完全無料化にした場合には1億6500万円、同様に拡大し、初診時一部負担を求める場合には約1億3200万円が必要との試算が示されました。
全国で八割以上の自治体が
医療費助成の対象を中学生まで拡大している市町村は全国で82%(県単位で中学卒業までを実施している市町村を除く)となっていることが報告されました。
医療保険自己負担 | 北見市の助成内容 | 自己負担 | 受給数(人) | |||||
入院 | 通院 | 道基準 | 北見市 | |||||
非課税世帯 | 課税世帯 | 非課税世帯 | 課税世帯 | |||||
3歳未満 | 2割 | ◯ | ◯ | 初診時一部負担金 | 初診時一部負担金 | 2089 | ||
3歳~就学前 | 2割 | ◯ | ◯ | 初診時一部負担金 | 1割 | 初診時一部負担金 | 初診時一部負担金 | 2364 |
小学生 | 3割 | ◯ | 初診時一部負担金 | 1割 | 初診時一部負担金 | 1割 | 4260 | |
中学生 | 3割 | ◯ | 対象外 | 対象外 | 初診時一部負担金 | 1割 | 1420 |
背景が色つきの部分は道の基準を拡大しているところ
歳出 | 歳出 | 一般財源(歳出ー歳入) | ||||
医療費助成額 | 事務費 | 計 | 道補助金 | 雑入 | 計 | |
186,733,581 | 22,539,476 | 209,273,057 | 70,153,000 | 15,911,134 | 86,064,134 | 123,208,923 |
小学生まで通院も入院も無料(自己負担なし) | 約1億2300万円 |
中学生まで通院も入院も無料(自己負担なし) | 約1億6500万円 |
助成範囲を中学生の通院まで拡大し自己負担を現状のまま(課税世帯は1割、非課税世帯は初診時一部負担金)とした場合 | 約9600万円 |
助成範囲を中学生の通院まで拡大し、自己負担を初診時一部負担金とした場合 | 約1億3200万円 |
北見民報 11月11日 No.1248