地方議員の活動
認知症高齢者の増加を見すえ 急ぎ「青年後見センター」の創設を
2018-02-14
カテゴリ:紋別市
紋別市でも認知症高齢者の増加が認められ、その支援の強化が求められています。その一つに「成年後見人制度」があります。認知症などにより、金銭の管理や契約・手続きなどの扱いが困難になっている高齢者に対し、親族や弁護士などが家庭裁判所の選任により後見人として支援をおこなう仕組みが「成年後見人制度」です。その重要性はますます増加しており、今でも不安の中にいる高齢者や家族が数多くいます。
国は、成年後見人制度の取り組みを広げるために各市町村に「青年後見センター」の設置を呼びかけ、相談窓口としての役割を果たすよう求めています。紋別市も、「青年後見センター設置に向けて協議を進める」としていましたが、具体的な動きが見えない状況が続いていました。
この問題で野村淳一議員は、北見市の「青年後見センター」を訪問し、具体的な活動内容を視察するとともに、実際に成年後見人として活動している市内の弁護士とも意見交換をするなど研究を重ね、その内容をもとに議会で次のように取り上げました。
「この青年後見センターは、青年後見についての相談窓口になるだけでなく、センターそのものが成年後見人となることができる『法人後見』の役割を担うことも可能になる。それだけに、青年後見の必要性が高まる中、ますます設置が急がれる。早急なセンター設置を強く求める」と訴えました。
それに対し市は「来年度以降の設置に向け、各関係機関の協力を得ながら勉強会を実施している。センター設置には福祉制度に精通した専門家が必要であり、現在その確保が課題となっている」と答弁しました。
さらに野村議員は「認知症高齢者の増加で、金銭や契約の問題は日常的な不安になっている。どうすればよいのか、どこに相談すればいいのかわからない現状にある。センター設置にむけた『設立準備会』をつくり、ニーズ調査など具体的な作業を進めるべきだ」と重ねて訴えました。
また野村議員は、後見人の担い手の確保も急務だとして、一定の研修を受けた市民が後見人となる『市民後見人制度』の導入も急ぐべきだ、と訴えました。
これに対し市は「センター設置後、積極的に市民後見人を養成し、後見を必要とする方が住み慣れた地域で安心して暮らせる体勢を整えたい」と述べました。
金銭の管理などで「青年後見制度」について知りたい方は、市役所介護保健課、地域包括支援センターをはじめ、市内の弁護士、司法書士に相談するか、野村淳一議員までご連絡ください。